メガバンクの派閥力学とは
UFJを破滅に導いた派閥対立なんかが典型的だけど、銀行の派閥抗争における「学閥」とか「出身行」ってのは、それ自体は一般行員の間では単なる色分けに過ぎないわけで、これが派閥抗争になるのは、その色分けをベースに親分がいて、子分がいるという関係がないと成立しない
— つっちー修正条項(17) (@tsuchie88) October 10, 2013
青の派閥抗争ってのも、実は出身行の対立というよりも、出身行の枠とは別の派閥力学が働いていた、というところに注意しないと、問題を見誤ってしまう。元々、青の母体になったDKB、FBK、IBJの三行には、それぞれ固有の問題があった
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DKB(第一勧銀)の事情
DKBは、金融危機当時比較的経営体質は良好だったものの、取引先の多くに不動産・流通・建設の不況三業種を抱えていた。しかも、DKB自体が合併銀行だったので、合併後30年経ってもいまだに内部で出身行ベースの対立が存在していた。
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しかも、DKBは総会屋事件で過去の経営陣から現役の取締役の主要メンバーが根こそぎ逮捕されて、経験の浅い杉田氏が頭取に就任していた。「最良の花嫁候補」と言われながら、内部では長年経営を牛耳っていたD系ラインに対するK系ラインの不満が高まっていた
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FBK(富士)の事情
※YTB=安田信託銀行FBKの場合は、同根であるYTBが破綻状態で、「系列」とみなされていた東京建物や、山一證券の経営悪化で危ない銀行として見られていた。YTB救済のため、うまみのあるホールセール信託部門をDKBと合弁させることで、DKBとの合併をもくろんでいた
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IBJ(興銀)の事情
もうひとつが、IBJ。IBJは長信銀の中で唯一破綻を免れ、良好な経営体質を誇っていたが、実態は調達コストの高い資金と、融資先の先細りで長信銀モデルが崩壊して久しかった。投資銀行として生き残るにしても、基盤がない。野村や第一生命との提携に見られるように、生き残りに必死だった
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三行が一緒に夢見た「対等の精神」
それぞれに問題を抱える三行(といっても、青以外の他の銀行はそれ以上に深刻な問題を抱えていたのだが)が合併すれば、お互いに補完できるわけで最良の合併と思われた。まぁ実態は、「三人寄ればもんじゅの事故」的な感じになってしまったのだが
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合併が失敗しが根本的な理由が、合併当時繰り返し唱えられた「対等の精神」である。ねこには規模も、内容も違う銀行が合併するのに、対等もクソもないと思われるのだが
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対等合併を実現するために合併後の銀行は持株会社(HDのちのFG)、個人中小企業向け銀行(BK)、ホールセール向け銀行(CB)のポストを持ち回りでつとめることになった。初代HDのCEOはDKB出身の杉田氏、BKとCBはまだできていなかったので、それぞれFとIBJの頭取が就任する予定
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狂い始めた「対等の精神」
ところが、この順序が狂ったのは、杉田氏が健康問題で退任することになったので、CEOの座がFに転がり込んできたことだ。銀行の人事においては、入行年次というものが非常に重要になる。杉田氏が退任するとなると、同世代の現IBJ・FBKの頭取からCEOではなく、次の世代から出すことになる
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FBK(富士)から登場した前田晃伸氏(=妖怪)
Fの頭取である山本氏のナンバーツーというと、山本氏の懐刀と言われた妖怪であった。妖怪は、プリンスと呼ばれた小倉氏を、春日部事件で山本氏の引責辞任を避けるために、全責任を押し付けた上で関連会社にぶっ飛ばして信頼絶大の部下だった。
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IBJ(興銀)から登場した斎藤宏氏(=路チュー公爵)
IBJからは合併交渉において、カウンターパートナーだった路チュー公爵が引き上げられ、旧三行のトップは、顧問として青の経営に対して影響力を持つことになる
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DKB(第一勧銀)のマイカル事変
杉田氏退任に前後して、三行の中でもっとも優位だったDKBでいわゆるマイカル問題がおこる。マイカル問題では、杉田氏不在の中でD派とK派の対立が深刻化して、突然死的にマイカルが破綻することになる。合併三行の中で、急速にDKBの影響力が低下していくのもこの頃
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前田晃伸派閥の躍進
影響力が低下したDKBに代わって台頭したのがFBKで、合併後はDBKとホールセール部門をCBに分離した上でリテール部門をCBとして統合する予定だったのだが、バンカーとしての実績は微妙でも絶大な政治感覚を備えた妖怪の元で、経営統合はジョジョ立ちにFBK優位になっていく
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決定的だったのが、三行が合併分離を果たして正式にBKとCBが発足した2002年の合併時のシステム障害である。この障害の責任を取り、旧銀行経営陣だった三顧問が退任し、青を牛耳るはずだった三顧問の影響力が絶たれ、妖怪による専制の時代に入る
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前田晃伸派閥(大)と斎藤宏派閥(小)の棲み分け
※CB要塞=みずほコーポレート銀行とはいえ、CB要塞はIBJ系が牛耳っているところはおとしがたいので、放置しておいて、IBJからも年次の浅いエース級の人材を自派に取り込んで懐柔しつつ、年次的が同じ部類は関係会社に飛ばしまくった。DKB系の内部分裂を利用して自滅の方向に追い込み、青=FBKの富士カラーに染めていく
— つっちー修正条項(17) (@tsuchie88) October 10, 2013
こうして誕生した派閥こそが、質量的に圧倒的な妖怪系派閥と、CB要塞に立てこもる路チュー公爵系の派閥で、派閥と言っても両者はうまいこと棲み分けをしていたので、決定的な対立にはいたらなった。まぁそれぞれ好き勝手にやってたので、規模は最大だが、メガ最下位的な位置づけになったわけだが
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後の皇帝、佐藤康博氏の登場
この社会主義的な派閥に挑んだのが、旧IBJ出身の、ラインハルト・フォン・サトゥ伯爵である。サトゥ伯は、CB宇宙艦隊総司令官の座について、両派閥がリーマンショックで凋落すると権勢を拡大していき、東日本大震災システム障害を契機に皇帝の座についた。
— つっちー修正条項(17) (@tsuchie88) October 10, 2013
神聖みずほ帝国の誕生(佐藤康博派閥の完全制覇)
皇帝はすぐさま、CB/BKの合併を推進し、旧二派の徹底的な排除を行い、神聖みずほ帝国が爆誕するわけである。派閥抗争に終止符を打つのは、派閥と考えられる自派以外の派閥を徹底的に排除するという派閥力学の教科書的な実践である、と言うのが皮肉である
— つっちー修正条項(17) (@tsuchie88) October 10, 2013
「悲惨な戦争をなくすためには、戦争の原因となる勢力を世界最終戦争によって滅ぼす」的なところもあるが
— つっちー修正条項(17) (@tsuchie88) October 10, 2013
神聖みずほ帝国の凋落と誤算
その神聖皇帝が、滅ぼしたはずの派閥時代に増幅された不祥事で倒れようとしているのは何とも皮肉な事態である。
— つっちー修正条項(17) (@tsuchie88) October 10, 2013
神聖みずほ帝国もうだめぽ伝説 http://t.co/3ZiHnSYqpW
— 全力2階建 (@kabumatome) October 9, 2013
神聖みずほ帝国は、「余はみずほ帝位に興味なし」と戴冠を断っていたIBJ辺境伯、のちにCB王国、が最終的に現皇帝であるサトゥ一世のもとで戴冠し、DKB大公が枠組みから追いたてられ、結局小みずほ主義でまとまったということかね。 もうDKBは、DKB=O二重帝国で良いんじゃねーの?
— ふじとも (@malvaewisteria) October 10, 2013
で、富士王国はIBJ辺境伯領とDKB大公領の中間にあるからイニシアティブをとれると張り切ったものの、純白の立派な居城を作っているうちに、帝国内での権力は砂上の楼閣になった、と。
— ふじとも (@malvaewisteria) October 10, 2013
コメント
コメント一覧 (20)
私が投資始めた頃から、みずほは潰れる潰れる言われてて、未だに生き残ってるとこ見ると、かなり余裕があるのかな?
あと合併したら、やたら派閥争いとか、力関係とかの話が出るのは金融系特有の話だと思う。
例えばイオンが、マイカルやダイエーを買収したからと言って、2社の社員が奴隷みたいな噂は聞かない。
金融機関には、何か問題があるのだろ。
聞かない理由は2つ
1、吸収合併ではなく、資本的に子会社というだけだから
2、買収前後に社員がごっそり辞めてるから
ちなみに、地銀が都市銀行を吸収した形の北洋銀行(拓銀を吸収)は、元拓銀の行員が奴隷どころか、逆に元拓銀の行員にのっとられるという現象がおきてる(しかも吸収後3年ほどで)。
拓銀は腐っても都市銀行だったから東京一出身の奴がごろごろいて奴隷のほうが優秀すぎたらしい。
イオンって時点で(ry
隠語を理解する気力も無く
読み物としてイマイチでしたわ〜
あくまで一例だって。
派閥争いなんて、規制に守られた業界以外では、聞かないぜ。
敵は同業者だけだからな。
>あくまで一例だって。
会話になってなくて草不可避
教養レベルが違いすぎる
起こるんだよ 本当に仕事していたらそんな暇はない
既得権益のコップの中の嵐 滅んでし
じじいが、自分たちの年金守る為に国を食いつくしてる
献金には必死だろうからここがつぶれるときは、国ごと終了だろうけど
成長性は、全く感じない。
成長する金があるなら、老害の退職金に廻す感じ
日本が見えてくる
銀行員の最終的な仕事は(自己の支配下における)この世の平定だからな
必ず戦争せずには居れない