三重県四日市市のコンビナートにある三菱マテリアル四日市工場で爆発事故
5名が死亡・・・ pic.twitter.com/whUucRVI4s
— 日刊時事ニュース (@nikkan_jijinews) 2014, 1月 9
https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/01/01/14-0110.pdf
三菱マテリアル四日市工場の爆発事故では5名の方が亡くなりました。この工場ではシリコンの精製を行っています。爆発原因は当初水素との報道でしたが、化学クラスタではシリコシュウ酸という物質が原因ではないかと予想されていました。
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
今回の最終報告書では今まで謎であった爆発性シリコン化合物の詳細な分析生データが掲載されており、非常に貴重な内容となっています。
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
三菱マテリアル四日市工場爆発事故
最終報告書の要約
http://t.co/uoSRaES8d1
最終報告書
http://t.co/RZiP52oYOq
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
この事故ではシリコン精製で使用されている熱交換機をメンテナンスのために、フタを空けたところ爆発が発生しました。
熱交換機内には写真の様な白い物質がびっしり詰まっていました。 pic.twitter.com/5QDLqKJfEC
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
この熱交換は写真の水素精製設備のもので装置内にはクロロシランガスや水素が流れています。
取り外し前に湿潤ガスと窒素ガスを流して内部のクロロシランガスや水素を抜いてからフタを外そうとしたところ爆発。 pic.twitter.com/ExPMz4iQky
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
この熱交換機に詰まっている物質は、シリコシュウ酸やクロロシランポリマーと呼ばれており、爆発性があることが知られていました。クロロシランガスを扱う半導体工場などでしばしば小規模な爆発を起こしていたそうです。 pic.twitter.com/EPssFwJZQ2
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
このクロロシランポリマー/シリコシュウが爆発の原因物質です。
この物質の構造は謎とされていました。なにせちょっとしたことで爆発するので誰も分析しようとしなかったからです。
今回それが明らかになりました。
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
クロロシランポリマーの元素比は
SiH 0.6~0.7
Cl 1.2~1.6
O 0.7~1
であり複数のクロロシランポリマーの混合物であり側鎖や環状構造を含むことが分かりました。
添付でFT-IR, ラマン,NMRの結果をのえます pic.twitter.com/hzW8WGf91U
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
このクロロシランポリマーですが取り出す前に爆発性を軽減させる加水分解処理を行います。ところが、加水分解処理の温度で爆発性が著しく異なることが分かりました。低温ほど爆発しやすい。分析の結果、低温では3OS-SO3結合が増ていました。 pic.twitter.com/LFSXaalHwW
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
爆発性と加水分解温度、爆発の原因とされる化学構造です。Si-Si結合が爆発力の源と考えられます。
この事故は一月に起きました。不幸にも寒い時期に屋外で加水分解処理を行ったことが一つの原因となりました。 pic.twitter.com/WfOuxsTC6O
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
事故の原因は、熱交換機にたまったクロロシランポリマーを低温で加水分解してしまったことでした。
対策としては40℃の温水でクロロシランポリマー中のSi-Si結合が無くなるまで十分に加水分解を行うことと結論されています。
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
化学クラスタで爆発の原因としてささやかれていたがシリコシュウ酸HOOSi-SiOOHでしたが、今回の一連の分析から爆発原因物質はクロロシランポリマー中に含まれるO3Si-SiO3構造が原因であったと明らかになりました。
シリコシュウ酸当たらずとも遠からずでしたね。
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
やっぱり具体的な爆発の反応は何なのか? っつー話になるなぁ。 ポリクロロシランの加水分解物の爆発性が示された訳だが、元のポリクロロシランがデカい程爆発力が上がるという点がポイントか?
Si-Si を Si-O-Si に変換する反応の反応熱が高いみたいだが……
— はふ (@hafucco) 2014, 6月 14
オレは、この加水分解生成物については、いわゆるポリ
シラン分子のケイ素主鎖が短いものが、ケイ素上の塩素が加水分解によって水酸基になり、これがさらに脱水縮合したネットワーク状の高分子とみてます。普通
は、酸性条件では、シラントリオールSi(OH)3構造は安定に存在し得ないからです。
— 山猫 だぶ (@fluor_doublet) 2014, 6月 14
爆発性の物質が生じるってのは分かってたんですが、危なすぎて研究対象にならなかったんですよ。不幸な事故でしたが、亡くなった方々の犠牲を無にしないように必死で頑張られたんだと思います。RT @espllll こんな危険なものを分析した担当の方の苦労がしのばれますね~
— サイエンスカフェin静岡 (@SciCafeShizuoka) 2014, 6月 14
製造業では労災は絶対にだしてはならないものです。工場で人が亡くなるなんて絶対にあってはならない。
この事故の教訓やクロロシランポリマーの性質、無害化方法についての結果が周知されて同じような事故が二度と起きないで欲しいです。
— エスペ (@espllll) 2014, 6月 14
コメント
コメント一覧 (44)
温度毎の反応特性の違いや適切な処理の仕方が判明したことは
すごく有意義に思う。再発防止に役立ってくれることを切に願う
ただ、SiO2からSiを結晶で取り出すと言うことは、反応において相当に強力な物を使わないといけないのだろうなとおぼろげに想像できる。
こういうのを連続反応で工業化出来るというのも大変な技術力。
それは大変そうだ。
ファナックや安川電機につくってもらえばよかったんだよ
報告書って本来こういうものだよねえ。
そういえば、開けてみるまで分からないとかあった
とはいえ、この事故は場合によっては未然に防げただろ。
加水分解温度の管理幅を十分に精査検討していれば、ちゃんと予測できるはず。
大爆発する程の量が一気に生成するんでしょ?ラボ検討段階で分からないはずがないと思うが。
今年の一月の話なのねぇ。最近じゃねぇか……
ご冥福をお祈り致します。
この研究成果が、次の犠牲者を
出さない画期的な成果となることを
切に願います。
金掛るしめんどいから今迄調べませんでした
ってことか?
舐めすぎだろ
どこが不謹慎なんだ?
そうやって、不謹慎、不謹慎言って、ちっぽけな正義感を満足させてる方が、よっぽど不謹慎だと思うが????
不謹慎なところ具体的に言ってみろよ。
なんのことやらサッパリわからん・・・
ただ、三菱に限らず、化学業界全体で事故がここ2〜3年で増えてきているのは気になる。
技術継承がうまくいってないのか、自動化しすぎて根幹の部分を理解しないで作業できてしまっているんだろうか…
だからこそ突き詰めた原因追求をし対策案を打ち出し横展開をするのが何より重要だ
しっかりと対策が浸透するように願います
米20馬鹿だろ?
原因として推測とかされてるけど明確な分析なんて金にもならないからほとんどしない。
今回は事故が起こったことで原因究明かつ公表されて同業他社はなるほどと思ったか、経験上やっぱりそうだったのかと思ったに違いない。
不況続いてコスト削りすぎた感じ。
コスト削減って結局ジェンガみたいな感じになってて
最初のうちは金掛けてきた時代の良く教育された従業員とかコスト掛かった設備とかの安全面の貯金があって事故起こらないんだけど、
それに気をよくしてどんどん抜いていくと、気が付いた時にはシステム全体が末期になってる。
今回も同じだ。
犠牲が出てしまったが、それがきっかけで、危ない物質の解明ができた。
今、夏は涼しく、冬は暖かく快適な生活できている。
死んでいった人にご冥福と感謝の念を抱きながら生活をして行きたいと思う。
亡くなられた方々やそのご遺族はもちろん、職場の同僚の方々の無念さは察するに余りある。
豊かで便利な現代社会を支えているのは、安い給料で身の危険も厭わず黙々とこうした「モノづくり」に携わる人たち。
こういう人たちがもっと報われる社会にしなければ、こういう事故は無くならない。
ケチ菱は判ってたよなあ、、、その時点でかなり悪質
下請けの人は何も判らないうちに亡くなられたんだな
犠牲者の方達のご冥福をお祈りするとともに、今後の世界の為の尊い礎としていつまでも見守って頂きたいと思います。
これで対策のメドが立ったから、これから思う存分下請けを動かせるって三菱なら考える
今までなら危険物質ってことでメンテにも(それなりに)慎重を期してたかもしれないけど
温水で加水分解、これさえ守れば大丈夫、っていう手続きが見つかったことでむしろ気が緩んでしまうんじゃないかな?
なにがなんだか分からないものの方が人間警戒するからね
上は「危ないからこうしろ」って言ってても下請け的には色々ノルマもあるので危険性を認識できない手続きならすっ飛ばす
手続きすっ飛ばせば手っ取り早くコストも削減できるし、バケツでチェレンコフみたいなことが繰り返されなきゃいいけど
でも、爆発の可能性が分かっていたら、亡くなった方の多くが「上部チャンネルカバーの衝突により被災」なんてことはなかったように思うなぁ。
作業前のKYとかやるだろうし。
犠牲者の方々の冥福をお祈りしつつ、今後に活かして欲しいとおもいます。
それに対する適切に処理せずにあけちゃったんだから人災でしょ。
科学が研究がどうたらという話で悦に入ってる奴らは頭が少しおかしくなってるんだろう。