誰かが言った。IRは文学であると。
このIRがすごい!上場企業2015 (4-6月 後編)のつづき)



東芝「全身粉まみれの第三者委員会調査報告書」

上からの「工夫しろ」に下が無駄に空気を読んだ東芝。
「粉飾もみんなでやれば怖くない」
粉飾決算で全身粉まみれ。
一連の会計問題に関する
第三者委員会による調査報告書は要約版で84ページに及びます。
粉飾は「不適切」というフレーズで統一。
株やってる人たちの流行語大賞2015にもノミネートされた「チャレンジ」というフレーズも32回出てきます。
例えば、「経営トップからの「チャレンジ」が行われた結果、経営トップの意向を受けたCP、その下の事業部長、さらにその下の従業員らは、上司の意向に沿って目標を達成するために、不適切な会計処理を継続的に実行していた」
という具合に。
組織ぐるみで粉もん料理に励んだ東芝の手口や手法は解りやすい粉飾レシピ集をご覧ください。
「動機や企業風土、監査や内部統制の方がメインテーマで、そのテキストにもなるような事案」
「クソ株のこの手の報告書にありがちな不正で得た金を社長が豪快に横領したり、カネが闇社会に消えたり、キーマンが不自然に死んだりする事も無く、良くも悪くもセコセコしたサラリーマン的な動機で誰得な不正をやっちまった感」
その後、締め切り内に有価証券報告書を提出できないため東証に2回ほど泣きを入れた東芝は9月にようやく宿題を提出。
東芝と一緒に粉をかぶった新日本監査法人はまるでクソ株専門の監査法人みたいな辱めを受けました。
ドラマ「下町ロケット」の最終回でデータ偽装の話と番組スポンサーとして東芝がシンクロした時にはテレビの前でみんな爽やかな気持ちになれました。
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http://tver.jp/
ドラマでは「チャレンジ」というセリフはなかったようですね。残念。


■ グローバルアジアホールディングス「上場企業なのに未公開株詐欺と同レベルの扱いを受けました」 

このIRがすごい!上場企業2015 (4-6月 前編)で予告したとおり、
グローバルアジアホールディングスのすごいIRはアレで収まることはありませんでした。
8月7日、関東財務局(金融庁)から無届けで株の募集を行っているとして
警告を受けてしまいます。
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※上場会社なのに未公開株詐欺方面に強そうな非上場会社と肩を並べるグローバルアジアホールディングス
「格が違うな」
「グローバルアジア先輩さすがっす。俺達にできないことを平然とやってのける」
「大丈夫!また社名変えればばれないばれない!」
3日後、やはり大丈夫じゃなかったグローバルアジア先輩は上場廃止が決定。
ついに巨星というか虚勢堕つ。
「お盆やしお迎えがきたんやな」
すごいIRが見れなくなるのは少し寂しくもあります。
でも安心して下さい。後輩たちは逞しく育っています。


三菱地所日本一高い390mビルの発表を抜け駆けした上に10mの飛ばしまで入れた日本経済新聞ふざけんな」 

東京駅前に大阪あべのハルカスを超える日本一高いビルを建てる三菱地所。
実はこれマスコミを集めて大々的にお披露目する予定だったのです。
しかし、
日本経済新聞が事前に三菱地所から配られた資料を事もあろうに抜け駆けして記事に。
スクープでも何でもありません。
報道解禁時刻を付けた資料を解禁前にお漏らしです。
これに対して三菱地所が激おこIRを発表。

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この度の日本経済新聞による記事は、既出情報に憶測情報を交えて記事化されたものであり、当社としては遺憾に感じております、と。
ちなみに、三菱地所の新ビルは
地上61階390メートル。
日本経済新聞の記事は400メートル級。
三菱地所さん、10メートルの飛ばしを入れられたせいで正式リリースだとなんだ400メートルに届いてないじゃんという可哀想な感じになっちゃってます。

IRだけでは怒りが収まらない三菱地所の会見場にはこんな貼り紙が。
日経ワロタ。締め出されてやんの。


■ sMedio「上方修正した20日後に下方修正」

たった20日間で何があったのか。
7月21日に上方修正
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120150716452803.pdf
140120150716452803
からの8月10日に下方修正。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120150807473531.pdf
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下方修正の主な理由としては、「windows10 不調・買い控え」「当社製品搭載率の低い廉価帯へのシフト」「メーカー側によるコストダウン目的の当社製品の除外」
おかげで株価も壊れかけに。
それでは聴いて下さい。
壊れかけのsMedio。

「ベッドで泣いていた はじめて買った酷い会社 いくつもの追証が いくつもの損失つくった」
「華やいだ(IPO)祭りのあと 静まるザラ場背に 道を探していた 余力もないままに」 
「遠ざかる富豪の夢 帰れない損失に 本当の数字教えてよ 壊れかけのsMedio」
3913 月足


クラウドワークス「高速ジャンピング土下座」 

「お・も・て・な・し」の2020年東京オリンピック。
2013年の決定時、名前だけオリンピックの食品スーパー「Olympicグループ」がなぜか急騰するなど株式市場でもお祭り騒ぎとなりました。
しかし色々と不味い点があって五輪エンブレムや新国立競技場が「や・り・な・お・し」。
この炎上劇に無邪気に便乗したのがクラウドワークス。
エンブレムデザインの自主企画コンペ開催を企画。
プレスリリース
「オリンピックとかワールドカップとかおいそれと便乗したら大変なことになるのにクラウドワークスさん何やってるんだ」
「制作物を作るお手伝いをしている会社が、真正面から権利関係無頓着なPRネタをやらかすというのは、ほんと大丈夫なのか?という思いになる」
ツッコミまれるのも早かったけど取り下げるのも早かった。
数時間後、クラウドワークスは
エンブレムデザイン自主企画コンペ中止のお詫びを発表。
中止のお詫び
まさに高速ジャンピング土下座。
「お詫びリリースを日本最大級のクラウドソーシングサービスを運営する弊社という謙遜から始める奥ゆかしさ」
「飲み会で決まったようなノリで進める感じ」
この突き抜けた無邪気さ」
仮に広報が法務に見せてからリリース出してたなら法務がアウト、見せずに出してたなら広報と社内規則がアウト、そしてリリース以前に企画会議の時点で誰も突っ込まなかったのが何よりアウト」
クラウドワークスさんのユルユルな感じ、これからも期待して良さそうです。


メガネスーパー「黒字化に嬉しくて思わず謎グラフ」 

メガネスーパーは星崎社長就任後、半年ごとにきちんきちんと大幅下方修正を行っており、その間に夢見がちな経営計画も毎度毎度下方修正し、かつ頻繁にライツなどでカネを集めてるんです
冗談みたいな話ですが本当なんです。
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http://textream.yahoo.co.jp/message/1003318/3318/22/3152
ほらね。
もうオオカミ少年状態ですよメガネスーパーさん。

そういえばこのIRがすごい!上場企業2014でも、ライツ・オファリングで債務超過を解消させるために「単月黒字達成記念と上場10周年」と称して500円の株主優待クオカード(メガネ屋で使える特別優待券付)を発表して市場関係者の笑いを誘いましたっけ。
ところがこのオオカミ少年は奇跡の復活?を遂げます。
まさかの第1四半期純利益黒字化。
誤魔化し無しの黒字。
その喜びをメガネスーパーは謎グラフで表現します。

グラフの意訳=舞い上がっております!
社内の計画資料そのまんま貼り付けただろこれw」
「損益分岐点のグラフ。利益構造が変わったことを示してる。俺には分かった」
「いや、この謎グラフみたいにまだまだ分からんぞ」
しかし良い意味で期待を裏切ったオオカミ少年は、中間決算でも大復活を印象づけます。
え?また株券印刷しそうだって?
まだまだ市場関係者の信用は低いようですね。
そういえば嬉しくて謎グラフで思い出したけど、はじめて子供を授かった時、思わず嬉しくて子供の名前の
タトゥーを肩に入れた社長がいましたね。積極的に紗栄子さんというリスクを背負いに行く姿勢には好感がもてました。
紗栄子さんのタトゥー、入れたら教えて下さい。

このIRがすごい!上場企業2015 (10-12月)
につづく)