誰かが言った。IRは文学であると。
震えるIRを独断と偏見で推敲すらせずに紹介する「このIRがすごい!
「星の数=心が震えた度合」となっております。

適時開示の実務Q&A〔第2版〕

★★★クックパッド
定款一部変更に関するお知らせ(2018/02/16) <寸評>
荒唐無稽な目標を達成したら解散する旨を
会社の根本規則である定款にわざわざ追加。
「この口先だけ感、(社外取締役の)ちきりんが絡んでいるやつだ」
目標達成のためにはまずイギリス滅ぼさないとな」
意識は高いけど株価は低い。


★★★三越伊勢丹
本日の一部報道について(2018/04/25) <寸評>
日本経済新聞の飛ばし記事「純利益は
7割減の40億円に」
三越伊勢丹「報道の数値を下回る大幅な下方修正をする見込み」
市場参加者「笑うけど嘘をつかない姿勢は評価」
蓋を開けたら
純利益10億円の赤字でした。
三越伊勢丹は不思議な好印象をモノにしました。


★★★レオパレス21
当社施工物件における界壁工事の不備について(2018/05/29) <寸評>
レオパレス21の物件で防火・防音壁の不備が発覚。
慌てて発表するきっかけはまたテレ東「ガイアの夜明け」によるスクープ。
火消しの力及ばず株価に延焼。
止まらないテレ東の謎の追求、増えつづける
レオパレス伝説
深山英世社長をレオパレス21で生活させてみる企画で手打ちするまで続きますよ、たぶん。


KeyHolder
第三者割当により発行される新株予約権の募集に関するお知らせ(2018/06/18)

<寸評>
ヤフー掲示板に「秋元銘柄・秋元の20億円の増資」と書き込まれた件で、
KeyHolderが否定。
その12日後にしれっと
秋元康さん等に25億円の株券印刷。
「書き込みが本当だってわかってたのに嘘のIRやるのって東証の規約に反しないの?」
「これが事件化しないなら日本の株式市場は崩壊するわw」
ちなみに、まだ事件化もしていませんし日本市場は崩壊していません。


★★★省電舎ホールディングス
第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ(2018/07/11) <寸評>
深夜23時30分、省電舎が粉飾決算の疑いに伴う第三者委員会調査報告書の受領のお知らせを発表。
できるだけ目立たちたくない細やかな配慮をリリース時間から感じとれます。
その中で、2018年4月に監査役が死亡、第三者委員会の調査開始(2018年5月)直前に粉飾決算の主導役が死亡していたことが判明。
「粉飾は人がコロッコロ死ぬね」
「省電舎で昇天者」
「人が新電電で!」
死因までは言及されておりませんので変な想像をしてしまって困ります。



★★★きらぼし銀行
弊行行員の逮捕について(2018/07/18)
元行員による不祥事件に係る続報について(2018/10/11)
<寸評>
きらぼし銀行のプレスリリースがお星さままみれに。
統合初日からシステムがお星さまに。
行員が妻をお星さまに。
顧客の預金6.7億円を着服した行員がお星さまに。
まさに名は体を表す。
銀行名を変更するまでお星さまシリーズは続きそうな気がして心配でなりません。



★★★エリアクエスト
株主優待制度の導入に関するお知らせ(2018/03/05) 
株主優待制度の廃止に関するお知らせ(2018/08/10)
<寸評>
株主優待(
2000円相当のお食事券又は1000相当のクオカード)を始めたと思ったら
5ヶ月足らずで廃止。
あまりにも早すぎて過去最速との声も。
やはり東証1部上場のために株主数を確保するための撒き餌だったのか。
真相は定かではありませんが、エリアクエストの社長は野村證券出身でした。



★★★TATERU
本日の一部報道について(2018/07/18)
特別調査委員会からの調査結果報告書(要約版)受領および今後の対応に関するお知らせ(2018/12/27)
<寸評>
楽待新聞のスクープ記事を発端とした不動産テックTATERUのアパートローン融資の預金残高改ざん騒動。
言い訳できないレベルの改ざんテックに「誠に遺憾ながらそのような事実がございました」と謝罪。
機関投資家の見切りは早く、4日で株価3分の1。そして
減り続ける手元資金。
やり場のない怒りの矛先は間違って山本一郎さんに。
幕引きを図った特別調査委員会の調査結果報告書は厳しさに欠ける内容に終始。
ここからまた楽待新聞にスクープ記事でも出されたらひとたまりもないのではないでしょうか。


★★★スルガ銀行
第三者委員会の調査報告書の受領と今後の当社の対応について(2018/09/07) <寸評>
最強地銀スルガ銀行の圧倒的収益力の秘密とは。
かぼちゃの馬車と一緒に炎上し魔法が解けたことで白日の下にさらされることに。
完成度の高い第三者委員会の調査報告書は本当に目次だけでお腹いっぱいとなり
過去最高との評価も
池井戸潤さんで書籍・ドラマ化希望。


★★★テラ
第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ(2018/09/13)<寸評>
深夜0時20分に発表されるIRなんて碌なもんじゃありません。
社長が闇落ちした末に解任される一部始終です。
資金繰りで苦労した人の心に響きます。
日本の赤字バイオベンチャー上場企業は新薬の開発より面白ネタの開発に熱心なので助かっております。



★★★原弘産
第三者割当による第4回新株予約権発行及び無担保ローン契約に関するお知らせ(2018/09/20) <寸評>
不動産屋、EVOファンド、希薄化299.90%。
クソ株としての条件が全て揃ったクオリティの高い株券印刷。
上場企業でなければとうの昔に破綻していたことでしょう。
どう思われようが「まだ生きたい」という強い意志を感じさせます。


★★デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
当社科学顧問の本庶佑氏のノーベル賞受賞のお知らせ(2018/10/02) <寸評>
あからさまなノーベル賞便乗商法。
ここぞとばかりの株価対策。
こんなIRでも材料になってしまうこともあるのだからアピールしないと損ですからね。
小保方晴子さんのSTAP細胞フィーバーでは、新日本科学とリプロセルがそれっぽいIRを出して株価対策に成功した過去も。


★★★フィスコ
持分法適用関連会社における事業の譲受けに関するお知らせ(2018/10/10)
(開示事項の経過)持分法適用関連会社における事業の譲受けの効力発生に関するお知らせ(2018/11/22)
<寸評>
数々の強制ロスカット祭と不具合で名を馳せた
仮想通貨取引所「Zaif」が、仮想通貨バブル崩壊、業務改善命令、70億円ハッキング被害を経てフィスコに身売り。
運営元テックビューロの朝山貴生社長は会社を解散して
逃げ切りを図って雲隠れ
事業譲渡に納得できない
Zaif口座保有者と納得してもらわないと色々と困るテックビューロとフィスコとで繰り広げられた承継同意コント。
次に朝山貴生さんが何の分野で起業してくるのか楽しみで仕方ありません。


このIRがすごい!上場企業2018(後編)につづく)