348 名前:山師さん@トレード中[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 13:19:54 ID:ThRkOwVV0
買う権利を売る?とか売る権利を売る?
とか難しすぎるんだが…


これ、例えばコール11250を売ってSQまでに11250上回らなければ
利益確定なんだよな?
だったら、今売り捲くればよくね?
駄目なの?
裸売りがとか言っていたけど、やばそうなら返済すればいいんじゃないの?


860 名前:山師さん@トレード中[] 投稿日:2011/01/16(日) 22:13:16 ID:R5vv2xYW0
>>348
>買う権利を売る?とか売る権利を売る?
そう考えると分からなくなる。

オプションとは単なる価格保証だと思えばいい。
プットは売価保証、コールは買価保証。


例えばおまいが9000円で買った現物の日経平均を保有していたとする。
今は10500円だから1500円の利益が出ているが、今後下がるかも知れない。
ここでおまいがふと、
「将来どんなに日経が下がっても俺の日経平均を10000円で買ってくれる
人がいたらなあ」
と思ったとしよう。そういう売価保証があったとする。

このとき、将来日経平均が10000円を超えていたら現物市場で売ればいいし、
10000円を割っていたら保証のお世話になって10000円で売りつければよい。

どっちを選ぶかは保証を持っている人の自由だから、これは権利である。
将来日経平均が8000円になっても相手に「10000円で買え」と言える権利。
この売価保証をプットオプションという。

おまいはこのプットを手にした瞬間、将来の日経平均がどうなろうと
少なくとも1000円の利益は確定することになる。


こんなウマーな権利がタダのはずかないから、オプションには値段がつく。
これがオプションの価格。

これを支払って権利を手に入れることをオプションを買うという。


861 名前:山師さん@トレード中[] 投稿日:2011/01/16(日) 22:14:27 ID:R5vv2xYW0
(つづき)

ではこんな保証をだれが引き受けてくれるのかというと、それが
オプションの売り手。


買い手が権利を手にすることからいえば、売り手はともすれば法外な
高値での現物の売りに応じなければならない義務を負う。
売り手は買い手からオプション料を受け取る代わりに、将来どんなに
日経平均が暴落していても10000円での売りに応じるという保証の
引受人となるのだ。

いざというときの売り手の損失は際限ないが、日経平均が10000円を
割っていなければ、受け取ったオプション料が丸々利益になる。
事故ったら保険金を支払う代わりに、何もなければ保険料が丸儲けと
なる保険屋みたいなもの。


これのような取引がプットオプションを買ったり売ったりするということ。

コールはこの議論を「一定価格で買える保証」と置き換えればよい。
(将来日経平均を買うことは決まっているが、その時日経平均が暴騰
していたら困るので今のうちに安く買う権利を持っていたいという心理。)

ちなみに上記の議論でいう10000円のことを権利行使価格と呼ぶ。
そして権利行使時期を限月(SQ日)という。


限月に日経平均が権利行使価格を上回るか下回るかはオプションの
売り手にとっては死活問題だから、SQ日にはそれはそれはスリリングな
大人同士のせめぎ合いが展開されることとなる。


908 名前:山師さん@トレード中[] 投稿日:2011/01/16(日) 22:48:59 ID:R5vv2xYW0
>>860の理解からオプション料がどのくらいになるかも知ることができる。

たとえば権利行使価格12000円のプットは現在少なくとも1500円以上で
取り引きされる。
もし1000円の値をつけていたらプットを即座に買って等量の現物を(10500円で)
買い、限月までボーっと待っていればよい。

限月に日経平均がどんな価格になっていようとも、権利行使して12000円で売り
つければ差額1500円が手に入る。
最初に払ったオプション料1000円を差し引いても500円の利益が残る。

このような無リスクの取り引きができるから、このオプションは1500円以上の
値しかつかない。


918 名前:山師さん@トレード中[] 投稿日:2011/01/16(日) 22:58:17 ID:R5vv2xYW0
>>908のように原資産価格<権利行使価格となっているプットをインザマネー
(ITM)と呼ぶ。

上記の考察で明らかなように権利行使価格12000円のプットには最低限1500円の
価値がある。これを本源的価値という。

インザマネーのオプションには本源的価値があるし、本源的価値があるオプションを
インザマネーの状態にあるという。


では原資産価格>権利行使価格となっているプットはどうだろうか。
ちょうど>>860の例がそれだ。


これには明らかに本源的価値はない。
だけど>>860での考察で明らかなようにオプション料という価値が生じている。
読み返してもらえばわかるが、これは

「限月において日経平均が10000円を下回るかもしれない」
という可能性に値段がついている。


これは限月が遠いほどインする(10000円を下回る)可能性が高い(=価値がある)
から時間的価値という。

なお、時間的価値しかない(本源的価値のない)オプションをアウトオブザマネー
(OTM)という。

時間的価値は10000円を下回る恐れに対してつけられる値段だから、市場参加者
の将来株価に対する心理が反映される。

この指標をインプライド・ボラティリティ(IV)という。
ボラが高いほど1000円を下回る確率も高くなりそうでしょ?

リーマンショックのときはボラ一気に上がってプットは異常な値がついた。