「私の履歴書」61年の知恵



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(1)株主総会
後継に新薬開発の夢託す 東芝では「是正」やり抜けず

(2)祖母
個性満点 向学心衰えず 大きく生まれ大切に育てられ

「母方の祖母、熊谷雅は福島県白河の生まれで、強烈な個性の持ち主だった。絵画を好み、10代で結婚すると『パリに留学したい』と言い出したが、誠が止めたので恨んでいた」
(3)森村学園
正直・親切・勤勉 モットー 勉強より遊び スキーも教わる

「スキーは学生時代も続け、1967年からはコーチもした。そこへ偶然、俳優の中井貴一さんが来たことがある。彼が6歳くらいのときで、姉の貴恵さんとともに、お母さんに連れられてやってきた」
(4)小林先生
私塾主宰 誰より怖い存在 合宿で根性つき、まとめ役にも

(5)尾鷲の海
「地学の宿題」口実に旅へ 漁師とも交流 物おじせぬ性格に
(6)英国留学
白洲次郎に刺激受ける 長い船旅で「ゲイシャ・ワルツ」

(7)父・時雄
通産省で辣腕 官房長に 国のために尽くす精神学ぶ
「白洲さんによると、初めて会った父は白洲さんを見上げながら『負けてなるものか』といった様子だったそうだ。だが、白洲さんの話に感銘を受け、一緒に通商産業省(現・経済産業省)の設立をめざすようになった」
(8)ヒッチハイク
留学中の夏休み 欧州巡る 旅先で人の優しさに触れる

「白洲次郎さんの次男の兼正氏の薦めで、ケンブリッジにある語学学校の『ベル・スクール』に通った。ベル校長は第2次世界大戦で日本軍の捕虜になったが、日本から来た生徒に大変親切だった」
(9)慶応大学
海洋開発テーマに卒論 米社も訪問 丁寧な応接に感銘

(10)長銀入行
友人の誘いで面接受ける 自由な行風 長期展望で議論

(11)結婚
上野家で披露した「若き血」 豪華な式に恥ずかしさも

(12) 国際人
金曜夜にワインの集い 日本と異なる物の見方学ぶ

「出発前に白洲次郎さんのところへあいさつに行くと『せいぜい数年しかロンドンに滞在しないのだろうから、その間、できるだけ日本人とは付き合うな』と言われた」
(13)転機
義父から中外入社の誘い 国際化への助力請われ決断

「上野公夫が会いたがった理由は散策だけではなく、『中外製薬に来ないか』と切り出された」







実力も運のうち 能力主義は正義か?





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